今回は、20代の平均収入から理想的な支出額とその内訳を考えてみましょう。
20代の平均収入は?
理想の収支バランスを考えるうえで20代の平均収入を基に考えていきたいと思います。
国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」(令和3年)によると20代の平均収入はこちらです。
女性 | 男性 | 総合 | |
20~24歳 | 263万円 | 291万円 | 273万円 |
25~29歳 | 339万円 | 420万円 | 389万円 |
今回は、20代前半と後半の総合値の平均から収入が「330万円」であるという前提で検討してみます。
平均年収から考えられる月々の給与とボーナス
年収が330万円とすると、月々の給与とボーナス(賞与)はどのようになるでしょうか。
ボーナスは夏冬2回支給されることが多く、その平均は1~2か月分と言われているので、
夏冬で各1.5か月分支給されると仮定して、月々の給与は以下のようになります。
330万÷(12か月+3か月)=22万円
税金や社会保険料の控除額は約2割ほどになるので、月給が22万円の場合、手取りで17万円前後になると思われます。
では、この手取り17万円を基準に理想の収支バランスを考えてみましょう。
手取り17万円で考える理想の収支
一般的に理想と言われる支出割合から考えていきましょう。
目安の割合 | 手取り17万円の場合 | |
家賃 | 20~30% | 3.4~5.1万円 |
保険料 | 3~5% | 0.51~0.85万円 |
通信・光熱費 | 7~9% | 1.19~1.53万円 |
食費 | 15~20% | 2.55~3.4万円 |
交際費 | 7~10% | 1.19~1.7万円 |
被服費 | 5~7% | 0.85~1.19万円 |
教育費 | 5~10% | 0.85~1.7万円 |
雑費 | 3~5% | 0.51~0.85万円 |
貯蓄 | 15~20% | 2.55~3.4万円 |
どうでしょうか。自分の収入・支出額と比較してどう思いましたか?
貯蓄に関しては収入の15~20%が理想と言われていますが、月々3万円貯蓄すると年間36万円
仮に夏冬のボーナスを全額貯蓄に回したとしても年間70万円です。
この金額を多いと思うか少ないと思うかは個人差がありますが、年収330万円(手取り255万円)のうち70万円貯蓄すると、貯蓄率は約21%(約27%)となります。
東京都内に住んでいる場合、家賃が3.4万円で理想の物件はなかなか見つからないですよね…。
地方に住んでいると5万円前後で十分な物件が見つかっても、車が必要な地域であれば維持費なども必要になってきてなかなか理想の収支に近づけることは難しいと思います。
そう思うと住む地域や、会社の福利厚生(家賃補助の有無)によってかなり収支バランスが左右されるということが分かります。
収支のバランスを見直す
収支のバランスを見直す方法としては、言わずもがな以下の2つが代表的です。
- 収入を増やす
- 支出を見直す
収入を増やす
収入を増やす方法として、最初に思いつくのは転職です。
20代であれば、今の会社に勤めて数年程度の方が多いので新卒の時から収入が変わらないという方も多いと思います。
勤めている会社に収入交渉するのは難しいですが、転職の場合エージェントなどにこのくらいの年収で仕事を探していると伝えると、条件に合う企業を探してくれますし、面接や採用の過程で金銭面について確認することは当たり前になるので金銭面での心配がなく転職活動を進められます。
次に、副業です。
副業で収入を得るのは難しいと思う方が多いですが、今は文字起こしやアンケートへの回答など簡単に始められる副業も増えているので気軽に始めることが可能です。
副業をいずれ本業にしたいとは考えておらず、隙間時間に少しでお小遣いを稼ぐという目的であればすぐにできることも多いです。
ただ、会社の規則で副業が禁止されている場合や公務員などは副業が法律で禁止されているので注意が必要です。
最後に、投資を活用して資産を増やす方法です。
投資にはリスクがつきものですが、適切な方法で投資をすれば結構な確率で資産を増やすことができます。まずは少額で経験を積んでから収入が上がっても生活水準をあげず、投資に回す割合を増やすようにするとコツコツと資産を増やすことができます。
これも、短期間で大きな利益を出して資産を増やすというのは現実的ではないので長期的に資産を増やしていき回収フェーズに入るのは何十年後などになってしまいます。投資は長い目で見ることが重要です。
支出を見直す
次に支出を見直す方法です。
支出を見直す方法として最も簡単なのは、無駄遣いを減らす・なくすことです。
毎日つい立ち寄ってしまうコンビニやお金を引き出す際の銀行の手数料など、身近なところに無駄遣いは転がっています。毎日コンビニで買うコーヒーを家で作って水筒に入れるなど簡単にできることから始めていきましょう。
意外と忘れがちなのが、固定費の見直しです。
なんとなく使っている大手キャリアの携帯プランを乗り換える、保障内容もよくわからないまま入っている保険の条件を見直す。日々の買い物で使っているクレジットカードをポイント還元率が高いものに乗り換えるなど見直せる部分はたくさんあります。
私の友人は、なんとなくはじめた1人暮らしをやめて実家から会社に通うことで家賃を節約し、夢だった海外留学を実現したという猛者もいます。
私が支出の見直しで1番最初に行ったのは携帯キャリアの変更です。
今まで大手キャリアを使用していましたが今は楽天モバイルに乗り換えています。特に不便もなく使用できているのでおすすめです。
まとめ
今回は、20代の理想の収支バランスを考えていきました。
一般的に理想といわれている収支バランスにするのは結構難しいということが分かりました。
今の収入で支出の見直しをすべきか、まずは収入をあげることを優先するのか、人によってやるべきことは異なりますが、自分がどうすべきか理想の収支バランスから見えてきたのではないでしょうか。
収入を上げる方法と支出を減らす方法の2つについても触れましたが、今後これらの方法についても詳しく考えていきたいと思っています。